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コラム
2016.02.15 インプラント治療後に大切なこと
インプラント治療後は、歯科衛生士と連携した十分なケアが大事
インプラント治療を行うということは、例えるならば、自分の体に、骨まで貫通するトゲを刺すような治療です。
仮に、腕にトゲが刺さっているとしましょう。もし、トゲが刺さっている場所を清潔に保たなかったり、バイ菌がたくさんいる手で触ってしまえば、まもなく感染が起こってしまいます。
トゲが刺さった場合、多くは皮膚を貫通するだけで、骨にまで達することはありません。しかし歯の場合は骨にまで貫通しています。外界と触れる固まりが体の骨に貫通しているのは、全身を見渡しても歯だけなのです(近しいものとして爪もありますが、これは軟組織までにしか入っておらず、骨までは入っていません)。さらに歯の場合には、「噛む」という行為から、刺さっているものを「揺らす力」が毎日加わります。
歯にバイ菌がついて歯周病に感染すると、体は、バイ菌が体の中に入ってこないように、外へ外へと押し出そうとします。異物やバイ菌が中に入ってきてしまって、脳や心臓に到達すると命に関わるので、それを「出そう!出そう!」と頑張るのです。その結果、歯茎が炎症を起こすとともに、歯茎が増殖していきます。そして、バイ菌を「出そう!出そう!」とするほど、骨は「逃げろ!逃げろ!」と逃げていきます。
このようなことにならないよう、インプラント治療後には歯科衛生士と連携して、口腔内をしっかりとケアしていくことが⼤切です。常に口腔内を綺麗にしておくことはもちろんのこと、毎日の「噛む行為」によって生じる「揺らす力」もしっかりとコントロールすることが、生涯を通じた健全な咀嚼に向かう第一歩です。
これはインプラント治療をされた患者さまに限ったことではありません。歯は天然歯であったとしても、虫歯や歯周病をはじめとしたリスクを持っています。天然歯であれ、インプラントであれ、生涯を通じた健全な咀嚼や全身の健康のためには、歯科衛生士と手を取り合い、口腔内の健康を保つことが何よりも大切です。
また、インプラント治療によって噛めるようになると、食事量が増加して体重が増加するケースがあるため、体の状態を継続的に管理し、健康を保つ心がけも大切です。それゆえ当院では、ご希望される患者さまに対し、高精度体成分分析装置による体内環境の測定やカウンセリングをもとに、食育インストラクター資格を持つ歯科衛生士による食事・健康指導も取り入れた定期検診を行っています。